主宰者 白根陸夫の創業体験

自身の強みを「見える化」した「事業案内」をつくり、これを持って人脈を頼りに意気揚々と売り歩きました。

相手は、はなしを聞いてくれました。

提案時宜もよく、かなり乗り気になってきました。

しかし最後にどこの会社でも異口同音に「ところで社長<人事コンサルタントであれば先生と呼ばれる>」なにかご著書は?」と聞いてきます。

つづいて「こういう商売をするときは名刺代わりに著作本を置いてくものだよ」ともいわれました。

「人と同じことをしない」「人と違ったことをする」「どこにもない商品/サービス×どこにもない売り方」「レッドオーシャン(既存市場)で戦うのではなく、ブルーオーシャン(競争相手のいない領域)を切り拓け」がマーケティングの鉄則です。

新規商材や新規サービスの売り込みの時、買う方は不安です。

失敗したらどうしよう。

保身への恐怖です。

ここで買い手を決断させる切り札が著作本なのです。

創業して3年、続々と出版される主宰者の著作本
創業して3年、続々と出版される主宰者の著作本

これによって売り手に対する信用と信頼が一気に醸成され、この人物の言うことに賭けてみようという決断をさせるのです。

稟議書をもって上司の前で、或いは社内幹部会議の席上で起案者は著作本を掲げ「こういう高名な先生にお願いするので間違いありません。

ぜひこのプロジェクトの推進を私に任せてください!」と堂々と発言することができる、これこそ「顧問塾®」が著作本の制作を目的の一つに掲げる所以です。

オーナー社長自身が「顧問」を幹部会で紹介するときも同じです。

縁あってこのたび先生を当社の顧問にお迎えして、先生の得意分野である「生産技術革新による生産性向上」にお力添えをいただくことにした。

幹部の皆さんは先生がお持ちの知見、経験、理論、ノウハウなどをよく伝授してもらい工程改善、購入資材の見直し、歩留り向上、品質検査合格率向上を図ることによって、今期目標利益の確保に全力で取り組んでもらいたい。

オーナー社長ここで「顧問」の著作本を右手で大きく掲げて、こう述べる。

「先生のお力のほどは、先生の自著である『三現主義徹底でコスト削減、生産性向上の極意』に記されている。

これから幹部に回覧するのでよく読んで、できることから即日実行せよ」。

創業して3年、続々と出版される主宰者の著作本

だから「顧問契約」を取りたい者には名刺代わりに「著作本」を、売り込み活動前に用意してかからねばならないのです。

逆に言えば「著作本」を持たず「顧問契約」を取りに行く売り込み活動はムダ、徒労なのです。

このことは立ち位置を変えて考えてみれば、自身がオーナー社長になったとした場合、容易に理解できることです。

幹部社員は「この顧問はどれほどの者だ、まあお手並み拝見と行こう」。

これが全員に共通する心の内です。

これを一気に払拭させるのが、オーナー社長が右手に大きく掲げたあなたの「著作本」なのです!

そこで早速、著作本制作に取り掛かりました。

資料を整理しまとめてライターに渡しました。

数度の打ち合わせののち入稿となり著作本を出版しました。 

この本を名刺代わりに持ちさらに拡販を続けました。

この頃になるリストラは市民権を得て大手企業では盛んに実施されるようになりました。

市場の拡大に目を付けた日系の大手人材ビジネス会社が競ってアウトプレースメント業に参入してきました。

新規ビジネスの立ち上げにはその道にくわしいキャリア・ブレーンという評価を得て大手数社と顧問契約ができました。

これによって安定した売上が確保でき経営基盤を固めることができました。

その後、多岐に渡るサービスを開発し「キャリア支援のパイオニア」として現在に至っています。

著作本こそ創業基盤づくりに不可欠の営業ツールなのです!

事業を展開していくうちに現実の課題解決に取り組む過程で著作本のテーマはいくらでも気づきます。

一冊を皮切りに問題意識をつねに持つことによってすぐ数冊できるものです。

まず一冊つくることが事業を成功させる「切り札」なのです。

有限会社イー・プランニングが出版プロデュースした直近の一例です。
有限会社イー・プランニングが出版プロデュースした直近の一例です。